こんにちは、星猫です𓏲𓎨
さて、今日のテーマはズバリ「話し合い」についてです。
よく聞く言葉ですし、大抵のカップルや夫婦ならば日頃、日常的に行っていたり、何か起きた時には「話し合おう」と提案し合うものでしょう。
実際、必要かつ大切な事です。違う人間同士が共に生きていこうとするのですから、避けられるものではありません。
でも、実情は、大抵何か「話し合おう」と機会を設けてみてもなかなか問題の解決に至らない事も少なくありません。
答えは明白です。あなたも御相手も、話し合いの「正しいやり方」を「知らない」のです。
カップルに限らず、一般的なシーンでもよく使われる言葉なだけに、皆「話し合い」が何となくでも出来るもので、当然上手く出来るものだと考えているからです。
「話し合い」が上手くいくかどうかは技術の問題です。技術なのですから、そこには当然根拠となる理論や、やってはいけないNG行動や、なんの為にその技術を使うかと言った目的があります。
今日はそんな記事です。相談援助技術を持つ社会福祉士の星猫が、その奥深さと有効性について、理論を持って解説致します。
是非最後までご覧下さい。きっと、あなた達パートナーが、あらゆる問題を乗り越えて行く力強い手段のひとつになる事でしょう。
○なんの為に「話し合う」の?
良く「察してよ」「なんで分かってくれないの?」なんて言葉を聞きます。
大抵この言葉を聞く時、パートナーとの関係性は上手くいっていません。
大前提として、人は「言わなきゃ分からない」生き物です。そもそもにあなた達はどんなに仲が良くたって結婚していたって、どれだけ時を長く過ごしても、本質的には「他人」なのです。
これらの言葉が生まれる時、それはパートナーに対する「甘え」でしかありません。
「察してよ」の言葉の裏には「それくらい分かるでしょ」と言う意味が含まれているのです。
…ハッキリ言って分からないのです。言った事が有ることならまだしも、あなた達はそもそも他人であり、思考や価値観を共有している訳では無いのです。言ったことがあるとしても人は変わりゆく生き物なので、常に同じとは限りません。
パートナーである以上、お互いの事をより深く知って見て理解しておく必要性があります。
「言わなくても分かる」は一見美談の様に聞こえますが、ただの驕りであり、幻想であり、やっぱり甘えでしかないのです。
努力を怠っている事に変わりがないのです。そして、「愛のある関係性」とは、努力なくして築き上げられないのです。
〇話し合いの目的
パートナーである以上、常に目指すべきは「あなたの幸せ」でもなく、「御相手の幸せ」でもなく、「二人で幸せになる事」です。
お互い唯一無二の存在として、替えが効かないのですから当たり前です。形はそれぞれでも、皆「幸せになるため」に生きているのです。不幸になる為に生きている人はいません。
そしてそれを実現する為にこそ、「話し合い」が必要なのです。
つまるところ、話し合いの目的とは「お互いの事をより深く理解し合い、尊重し合い、協力する事」なんです。パートナーシップそのものとも言えます。
そういった点において「話し合い」は避けられるものではありません。「話し合い」の出来ないカップルは、お互いの価値観が一緒の時は良いのですが、距離が近くなり、お互いが違う人間である事を認識しだした時に、すれ違い、結果別れる事になります。
繰り返しますが、話し合いの目的は「二人の幸せを実現する」事に他なりません。
それでは、具体的にどのように話し合いをするべきなのか、解説していきましょう。
〇話し合いのタイミング
「話し合い」は常に必要かと言われると実はそうでもありません。
前述しましたが、お互いの価値観が一致している時は必要ないのです。
目的が一緒なのですから、すれ違いは生じず、自然に協力が出来るからです。
逆に言うと「話し合い」が必要な時と言うのはすれ違いが生じ、お互いが「二人の幸せ」の為に「協力出来なくなっている時」が話し合いのタイミングです。
「話し合い」は目的ではなく「手段」なのです。まずはここを理解しておきましょう。
〇話し合いの持ちかけ方
これは意外にも単純です。「きちんと話し合おう」とハッキリと言葉にして言う事です。
「何を話し合うの?」とよく聞かれます。この後に続きますが、こう聞かれた場合には、「二人で幸せになる為に」と伝えましょう。まだ、それまでにあったすれ違いやトラブルを持ってきてはいけません。説得しようとしている様に感じられてしまうからです。
目的は「二人で幸せになる事」なのですから、どちらかがどちらかの意見を通す説得では無いことを明言しましょう。
可能であれば対面が最も望ましいです。お互い冷静になる為に、飲食店などの公共の場所なら尚良しです。明確な日時と、場所を調整しましょう。
〇「話し合い」その1/目的の定義
いよいよ本番です。二人が実際に会い、膝をつけて対面する時が来ました。
最初にするべきは「目的の定義」です。目的は、繰り返しますが「二人の幸せを実現する事」です。
話し合いの目的が、どちらが正しいかと言った説得や議論では無い事を伝え、建設的な話し合いにする為、感情的にならない事を約束しましょう。
あくまで「お互いの為」である事をしっかりと確認し合いましょう。これが一番初めにしておくべき事です。
〇「話し合い」その2/事実の確認と共有
それまでに起きた出来事やあなたが感じた事を言葉にしましょう。相手にも聞きます。目的の次にやるべき事は、二人の間の「問題」が何かを客観的に定義する事です。
例えば、「浮気」が問題だったとしましょう。
あなたが浮気した側ならば、「いつ、どこで、だれが、だれと、なぜ、なにをしたのか?」を嘘偽りなく話します。
された側であれば、上記の事実を相手に確認した上で、自分がそれに対してどう感じたか、言葉にします。
注意するべきは、相手を責める言葉にならないようにする事です。
上記の例なら、「浮気」は社会悪です。「あなたが浮気したから、傷ついた」これは、暗に相手を否定し、責めていることになります。こうなると、議論が始まります。
あくまで共有するべきは客観的な事実です。「嫌だった」「傷ついた」「不快だった」は事実ですが、「浮気」の基準は人それぞれであり、あなたの主観の問題です。
「あなたが、〇〇と、先週、ホテルに行ったのを知って、とても嫌な思いをした」「私は、先月、元彼と、誘いが来たから、懐かしくなって、寝てしまった」が客観的な正しい事実です。
議論になりやすいプロセスです。言葉選びに注意し、感情をグッとコントロールしてください。例え相手がそうなったとしても、都度話し合いの目的を再確認し、軌道修正を図りましょう。
現実に向き合うのが辛いプロセスですが、解決の為に原因を明らかにしておく必要があります。頑張りどころです。
〇「話し合い」その3/「二人の幸せ」の前に「それぞれの幸せ」は何か?
散々「二人の幸せ」を語ってきましたが、幸せの形は結局人それぞれです。
一番言語化の難しいプロセスです。時間をたっぷりかけてください。
まずはあなたから、「自分の幸せ」を言葉として定義して行きます。
例えば、「友達も大切にしたいし、パートナーも大切にしたい、両立したい」などです。
そこに善悪はありませんから、わがままでも、実現が難しそうでも結構です。素直な気持ちで、夢の理想像を語りましょう。
当然、相手にとっての幸せも聞き出します。時間はかかるしでょうが、ゆっくりとでも言葉にしてもらいましょう。
順番を守って、話をしてください。相手の幸せが例え受け入れ難くとも、黙って聞きましょう。
星猫は過去にパートナーが浮気をしてしまった時に「二人とも好きだから、二人ともと関係を続けたい」と言われた事があります。
いささか理解し難く、受け入れるのに分かりきった痛みのある事実でしたが、それでも否定しない事です。
幸せの価値観は人それぞれで、そこに善悪・正否・上下はないのです。まずは、理解し、受け入れましょう。
〇「話し合い」その4/提案
その3で、「それぞれの幸せ」が定義されました。しかし、話し合いの目的は「二人で幸せになる事」です。
幸せの価値観が一緒ならば良いのですが、問題が起きている時点でそうでは無いことがほとんどです。
前提として、いかに仲が良かろうと、お互いがお互い100%幸せになる事は非常に困難です。
それでも、パートナーとして、替えのきかない存在として二人が歩んでいくのですから、例え100%は無理だとしても、それぞれ100%に近づき、日々を幸せに過ごせるように努力しなければなりません。
だからこそ、やはり話し合いの目的は「二人で幸せになる事」なのです。
そしてこのプロセスではそれを実現しうる具体的な方法論を出し合います。
知恵と知識、経験と技術が物を言います。必要であれば、インターネットで調べながら、本を参考にしながらでも構いません。
相手の仕事を代わりにしてあげる事が出来ないように、協力出来る範囲は限られています。それでも二人が100%の幸せに近づけるように、二人の幸せの形を模索し、そしてそれに対して自分が協力出来る事を提案しましょう。
○「話し合い」その5/約束
事実の共有をする事で、二人の関係性が上手くいってない問題を明らかにしました。二人の幸せを定義する事で、目指すべきゴールが見えてきました。提案し合う事で、様々な方法が提示されました。
ここまで来たなら、後は単純です。数ある選択肢の中から、実際にどれを実行していくのか、二人で決めていきます。
決めたら、それをお互い実行する事を約束します。決まらなければ、もう一度その4に逆戻りして、最善策が出るまで考えます。
その3の「幸せの定義」まで戻ることもあります。実現し得る手段がないのであれば、目的を修正し、変更するか妥協するかしかありません。
これらを持って話し合いを終結します。上手くいったなら、不安はあれど、二人の仲にあったわだかまりやすれ違いは無くなっており、手を取り合って協力し始める事が出来るでしょう。
○「話し合い」を成功させる二つのコツ
「話し合い」をする上で、絶対に抑えて置かなければならない点が二つあります。
一つは「議論しない事」です。
プロセスの解説で何度も繰り返しましたが、「話し合い」の目的は「二人の幸せ」でありその実現の為に「協力」する事です。
終始、常に「どちらが正しいか?」と言った議論になってしまわないように注意しましょう。なりそうなのであれば、話し合いの目的を再確認する事です。
もう一つは「感情的にならない事」です。
心は、頭ではコントロール出来ない時があります。人は、誰しも相手を「支配したい」と言う欲を持っているからです。その安易な手段として、「感情」を行使するのです。
もしもどちらかが感情的になり、コントロール出来ない場面が現れたのであれば、「話し合い」は一時中断です。時間を置くか、日を改めましょう。
これら二つは、「話し合い」を成功させる上での絶対条件です。お互いしっかりと確認しつつ、進めていく必要があります。
○「別れない」為の「話し合い」ではない。
「話し合い」は、二人が替えのきかないパートナーとして生きて行く事を前提に行われますが、あくまでそれは前提であり、話し合いの「目的」では無い事に注意してください。
「別れる」「別れない」は動詞であり、「話し合い」のプロセスにおいてはその4/提案する、の一手段でしかありません。
互いの幸せの価値観があまりにも相違する場合は、「別れる」事こそが、お互いに100%の幸せに近づける最良の手段であったりします。
一つ例えを出すとするならば、彼は「他の男性と体の関係を持たず、自分とだけして欲しい」だったとしても、彼女は「私はAV女優。この仕事が大好きで、色々な性の楽しみを知ることが幸せだと思う」としたらどうでしょう。
いずれも妥協したり、幸せの価値観を変えられないのであれば、首を絞めあう関係性になるだけです。それぞれの幸せを実現する為に、他のパートナーを探した方が随分生産的な事でしょう。その方が「お互いの為」と言うものです。
そういった結末になったとしても、やはりお互いにすれ違ったまま、喧嘩別れするよりもずっとマシです。気持ちも切りかえやすいでしょうし、パートナーとしては無理でも友人として理解し合い関係性を続けて行く事も可能でしょう。
○まとめ
いかがだったでしょうか?
話し合いで大切な事は、「話し合い」の目的が「二人が幸せになる事」、5つのプロセスを踏む事、「議論をしない事」「感情的」にならない事です。
そして、この「話し合い」の経験こそが、二人のパートナーシップをより確固たる物にし、これから先、どんな問題が起きたとしても協力して乗り越えて行く事が出来る、という自信になっていくのです。
夢のない話ですが、一時の感情で構成される「恋人」よりも、数々の困難を共に乗り越えてきた「戦友」の方が長続きしやすいのです。
問題に直面した時は、是非この記事の事を思い出してください。きっと、光明が見えてくるはずです。
○ご挨拶
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